Claude Codeで売掛金の未入金を見逃さない!中小企業のための入金確認と督促のご案内文づくりガイド

著者:(株式会社Piste)

Claude Codeで売掛金の未入金を見逃さない!中小企業のための入金確認と督促のご案内文づくりガイド

この記事でわかること

請求書は出した。仕事も納めた。ところが入金日を過ぎても振り込まれていない——そのことに気づいたのが二か月後だった。中小企業や一人社長の現場で、これは決して珍しい話ではありません。

目次

売った瞬間ではなく、入金された瞬間に初めてお金は手元に来ます。ところが多くの会社では、請求を出すまでの流れはあっても、入金を確かめる流れがありません。請求書の控えは綴じてあるのに、それが振り込まれたかどうかは誰も突き合わせていない。未入金は、この隙間で静かに積み上がります。

厄介なのは、未入金は放っておくほど回収しづらくなることです。入金予定日の翌週に「行き違いでしたら恐縮ですが」とお伝えするのは簡単です。しかし三か月経ってからでは、先方も事情を確かめるところからになり、こちらも切り出しにくくなります。早く気づくことが、そのまま回収のしやすさになります。

この記事では、Anthropic社の公式AIコーディングツール Claude Code を使って、請求の一覧と入金の記録を突き合わせ、未入金を早く見つけて、角の立たないご案内文まで用意する手順を、非エンジニアの方向けに整理します。

未入金の確認が後手に回る3つの理由

だらしないから起こるのではありません。作業の側に、後回しを生む構造があります。

1. 請求の記録と入金の記録が別の場所にある

請求は請求書の控えや販売の記録に、入金は通帳や口座の明細に入っています。この二つを一件ずつ突き合わせる作業が、そもそも重い。月末の忙しい時期に回ってくるため、ざっと眺めて終わりになります。

2. 名前と金額が、きれいに一致しない

振込名義は請求先の正式名と違うことがよくあります。カタカナ表記、代表者の個人名、複数の請求をまとめた合算振込、振込手数料が引かれた端数違い。機械的に一致しない行だらけなので、目視に頼ることになり、目視は漏れます。

3. 気づいても、切り出し方に迷って止まる

未入金に気づいたあと、どう伝えるかで手が止まります。大事なお客様ほど角を立てたくない。文面を考えているうちに数日経ち、そのうち別の仕事に流されます。確認と連絡のあいだにも、隙間があるのです。

未入金が積み上がるのは、確認が難しいからではありません。突き合わせる工程が重く、切り出す文面に迷うからです。この二つは、どちらも機械に任せられます。

機械に任せる範囲と、人が決める範囲

大前提として、どのお客様に、いつ、どんな調子でお伝えするかは人が決めることです。事情のあるお客様への配慮、長い付き合いの中での判断は、一覧からは読み取れません。機械に任せるのは、その手前の「気づく」までです。

工程担当内容
請求一覧の読み取り機械請求先・金額・入金予定日を取り出す
入金記録の読み取り機械口座明細から日付・名義・金額を取り出す
二つの突き合わせ機械名義のゆれや手数料の端数を考慮して照合する
照合できない行の分離機械自動で結べなかった行を理由付きで別に出す
照合できない行の確認どの請求への入金なのかを確かめる
未入金一覧と経過日数の算出機械予定日からの経過日数順に並べる
ご案内文の下書き機械経過段階に応じた文面の案を作る
誰にいつ伝えるかの判断相手との関係と事情を踏まえて決める
実際のやり取り文面を確認・修正して送る

線引きは単純です。突き合わせて、並べて、下書きするまでが機械。判断して、伝えるのは人。この順番を守ると、「気づいたときには三か月前」がなくなります。

実務5ステップ

実務5ステップ

ステップ1:請求の一覧と入金の記録を集める

まず、直近数か月分の請求の一覧と、同じ期間の口座の明細を一つのフォルダにまとめます。請求の一覧は、請求書の控えでも、販売管理の書き出しでも構いません。

このとき必ず元のファイルは触らず、控えを取ってから作業します。照合の途中で元の記録を書き換えてしまうと、あとから確かめられなくなります。

ステップ2:照合のルールを先に決める

集めてから考えると迷います。先にルールを決めて、そこへ当てはめさせます。

  1. 何をもって「一致」とするか(名義と金額、または金額と日付の近さ)
  2. 振込手数料ぶんの端数をどこまで許すか(数百円までの差は同一とみなす、など)
  3. 合算振込の扱い(複数の請求の合計額と一致したら候補として出す)
  4. 入金予定日の基準(請求書の支払期日か、締めと支払いの取り決めか)

最初から完璧なルールを目指さないことが大切です。まずは大まかに決めて一度回し、照合できなかった行を見てからルールを足すほうが、結果的に早く仕上がります。

ステップ3:突き合わせて、未入金一覧を出させる

決めたルールを渡し、請求の一覧と入金の記録を照合させます。ここで最も重要な指示は、自動で結べなかった行を、勝手に近そうな請求へ寄せないことです。「照合できなかった行は、推測で当てはめず、理由を添えて別の一覧に出してください」と最初に伝えます。

出てくるのは三つの一覧です。照合できた入金、照合できなかった入金、そして入金が見つからない請求。三つ目が未入金の候補であり、この一覧が毎週自動で手元に届く状態が目標です。

ステップ4:経過日数で段階を分ける

未入金の候補を、入金予定日からの経過日数で並べ、段階に分けます。

段階を先に決めておく利点は、迷いが消えることです。「もう少し待つべきか」を毎回考えるのではなく、決めた段階に来たら決めた対応をする。気まずさで判断が鈍るのを、仕組みで防ぎます。

ステップ5:段階に応じたご案内文を下書きさせる

最後に、各段階の文面の型を作らせます。最初の段階は「行き違いでしたら恐縮です」から始まる柔らかい確認。次の段階は、請求内容とお支払い予定のおうかがい。宛先や金額を差し込めば送れる状態まで下書きさせ、送る前に必ず人が読んで整えます。

一度型ができると、切り出し方に迷う時間がなくなります。文面に悩んで三日寝かせる、が消えるだけで、確認から連絡までの間隔は大きく縮まります。

頼み方の3原則

同じ道具を使っても、頼み方で結果が変わります。

1. 照合のルールを、こちらから言葉で指定する

「未入金を見つけて」だけでは、何をもって一致とみなしたかが毎回変わります。ステップ2で決めたルールを明示して渡せば、出力が安定し、毎週同じ形で比べられます。

2. 書かれていないことを補わせない

推測での紐づけは、この作業で最も危険です。金額が近いだけの別の入金に結ばれると、本当は未入金なのに入金済みに見えるという、いちばん怖い間違いが起こります。「確信が持てない照合は、候補として分けて出してください」と最初に伝えます。

3. 合計を必ず突き合わせる

照合できた入金の合計と、口座明細の入金合計を照らし合わせます。ずれていれば、拾い漏れか二重照合があります。この一手間が、一覧全体の信頼を支えます。

つまずきやすい4つの型

つまずきやすい4つの型

1. 完全一致だけで照合して、大量の「未入金」が出る

名義のゆれと手数料の端数を考慮しないと、実際には入金済みの行が未入金側に山ほど並びます。一覧が信用できなくなり、誰も見なくなります。ゆれと端数のルールを先に渡すのが肝心です。

2. 逆に、ゆるく照合して取りこぼす

「近い金額があれば一致」とすると、別の請求への入金と結ばれます。確実な照合と、候補どまりの照合を分けて出させる。この二段構えが、厳しすぎず、ゆるすぎずの落としどころです。

3. 一覧を作って満足し、送る段階で止まる

未入金一覧ができても、ご案内を送らなければ一円も入ってきません。段階と文面まで先に決めておくことで、気づきから行動までがつながります。

4. 一度きりで終わりにする

未入金の確認は、一度やって終わりでは意味がありません。毎週決まった曜日に同じ型で回す。そのために、手順を型として残しておき、翌週は記録を差し替えるだけで動く状態にしておきます。

業種別の効きどころ

建設・工務店 — 工事代金の分割払い。着手金・中間金・完成金のどこまで入金済みかを現場ごとに並べると、抜けがすぐ見えます。

卸売・製造 — 締め払いの合算振込。複数の請求がまとめて振り込まれるため、どの請求分が含まれているかの分解に照合の価値が出ます。

士業・コンサル — 顧問料の月額。毎月同じ金額だからこそ、一か月抜けても気づきにくい。月ごとの入金の並びで抜けを見つけます。

広告・制作 — 案件ごとの請求。納品から支払いまでの期間が長く、案件が重なると管理が追いつかなくなります。案件と入金の対応表が効きます。

教室・スクール — 月謝の未納。人数が増えるほど目視では追えなくなり、名簿と入金の突き合わせが月次の定型作業になります。

よくあるご質問

Q. 口座の明細を渡しても大丈夫ですか

渡す前に、この作業に関係のない出金の明細や、個人にかかわる行は外しておくと安心です。また、取引先名を記号に置き換えて渡し、手元で対応表を持っておく方法も有効です。

Q. 会計ソフトに入金消込の機能があります。それとの違いは

会計ソフトの機能で足りているなら、そのままで構いません。効くのは、請求の記録がソフトの外にある場合です。手書きに近い請求書の控え、独自の受注表、複数の販売経路。形式がばらばらな記録同士を突き合わせられるのが、この方法の持ち味です。

Q. 督促のご案内は自動で送ってよいですか

おすすめしません。下書きまでを機械、送る判断と最終の文面は必ず人。相手の事情を知らない自動送信は、回収より先に信頼を損ないます。

Q. どのくらいの時間短縮になりますか

月に数十件の請求を通帳と突き合わせる作業は、半日仕事になりがちです。型ができれば毎週十分ほどの確認で回るようになります。時間の短縮以上に、「気づくのが二か月後」がなくなることの価値が大きい作業です。

まとめ

未入金が積み上がるのは、お客様のせいでも、担当のだらしなさのせいでもありません。請求と入金を突き合わせる流れが、仕組みとして存在しないからです。

記録を集め、照合のルールを決め、未入金一覧を毎週出し、経過日数で段階を分け、文面の型を用意する。ここまで整えば、未入金は「たまに発覚する事故」から「毎週確認する項目」に変わります。

突き合わせるのは機械、判断して伝えるのは人。この線引きを守れば、売上はきちんと、手元のお金に変わっていきます

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