Claude Codeでお客様からの苦情・クレームの記録を整える!中小企業のための申し出一覧づくりと同じ原因でくり返す申し出・一度きりの申し出を分ける判断材料整理ガイド

著者:(株式会社Piste)

Claude Codeでお客様からの苦情・クレームの記録を整える!中小企業のための申し出一覧づくりと同じ原因でくり返す申し出・一度きりの申し出を分ける判断材料整理ガイド

この記事の要点

2026年10月3日 ・ 読了目安 約9分

「先月も同じようなことを言われた気がするが、誰が受けて、どう収めたのか思い出せない」「お客様から厳しいことを言われた日は社内がざわつくのに、一週間たつと何も残っていない」「同じお客様から何度めなのか、聞かれても答えられない」。中小企業では、お客様からの苦情やクレームが、受けた人の記憶、日報の片隅、現場からの口頭の報告、レジ横のメモ、販売サイトのレビューの返信履歴、謝罪にうかがった日の予定表に分かれて残ります。帳簿には、やり直しの材料費や値引きの金額としてしか現れません。いつ、誰から、何について、どんな申し出があり、誰がどう収めたかを一枚に並べて見たことがある会社は、ほとんどありません。

その結果、何が起きるか。同じ原因で三度めの申し出が来ているのに、受けた人が毎回違うため、社内では「初めて」のつもりで謝っている。収めるのが上手な人の経験が、その人の中にだけ積もっていく。年に一度の大きな申し出の話ばかりが語り継がれ、毎月くり返されている小さな申し出は誰も数えていない。苦情やクレームの本当の問題は、件数が多いか少ないかではなく、原因ごと、お客様ごと、収め方ごとに並べたことがないため、同じ原因でくり返す申し出と、一度きりの申し出を分けられないことです。

この記事では、Anthropic社の公式AIコーディングツール Claude Code を使って、日報、口頭の報告のメモ、レビューの返信、謝罪の記録、やり直しの伝票に散らばった申し出の記録を一つの一覧にそろえ、原因ごと、お客様ごとに並べ、同じ原因でくり返す申し出と、一度きりの申し出を見分ける材料を整えるまでの手順を、非エンジニアの方向けに整理します。どの申し出に仕組みを変えて応えるか、どのお客様にどこまで応じるか、謝罪と補償の線をどこに引くかを決めるのは人の判断です。機械に任せるのは、散らばった記録を集めて、原因ごとお客様ごとにそろえて、回数と収め方を並べる作業です。

目次

苦情・クレームの中身が「見えない」3つの理由

苦情・クレームの中身が「見えない」3つの理由

見えないのは、受けた人の記憶力や誠実さの問題ではありません。見えない構造が、仕事の側にあります。

1. 受けた人の中にだけ残り、形がそろわない

店先で受けたものは店の人の記憶に、配達先で受けたものは運んだ人の日報に、販売サイトで書かれたものはレビュー欄に、書面で届いたものは事務所の引き出しに残ります。同じ会社に向けられた申し出が、受けた人と受けた場所の数だけ、別々の形で残っています。まとめて読み返す人がいないので、三件が同じ原因だったことに気づく場面がありません。

2. 収めた時点で終わり、原因が書かれない

申し出を受けたその日は、まず収めることに力が注がれます。謝り、やり直し、値引きを決め、お客様が納得すれば一件落着です。残るのは「どう収めたか」であって、「なぜ起きたか」は、受けた人の頭の中で終わります。あとから一覧にしようとしても、原因の欄だけが空白になります。

3. 帳簿では値引きとやり直しの材料費に姿を変える

申し出の結果として発生した値引きや、やり直しのために買い直した材料は、帳簿では売上の減少や材料費の増加として残ります。それが苦情やクレームの結果だったことは、帳簿を見ても分かりません。申し出がいくらの損失につながっているかは、伝票と記憶を結びつけ直さないと出てきません。

苦情やクレームの中身が見えないのは、受けた人の中にだけ残り、収めた時点で原因が書かれず、帳簿では値引きと材料費に姿を変えるからです。この三つは、いずれも機械に任せて軽くできる種類の問題です。

機械に任せる範囲と、人が決める範囲

大前提として、どの申し出に仕組みを変えて応えるか、どのお客様にどこまで応じるか、謝罪と補償の線をどこに引くか、受けた人をどう支えるかは会社の運営の判断であり、人が決めることです。法律上の責任や契約上の扱いなど専門的な確認は、弁護士などの専門家と一緒に行います。機械に任せるのは、散らばった記録を集めて原因ごとお客様ごとにそろえ、回数と収め方と損失を横に並べ、比べられる形にするところまでです。

工程担当内容
記録の収集機械日報・口頭報告のメモ・レビューの返信・謝罪の記録・やり直しや値引きの伝票から、受けた日・お客様・内容・受けた人・収め方を拾い出す
一件ごとのまとめ直し機械同じ申し出の日報と伝票と謝罪の記録を、お客様と日付を手がかりに一件の下にまとめる
一覧化機械受けた日・お客様・商品やサービス・申し出の内容・受けた人・収め方・収まるまでの日数・かかった費用を一行にそろえる
原因づけ機械品物や仕上がり・納期や時間・説明や案内の食い違い・態度や言葉づかい・請求や金額・その他に分ける
お客様ごとの集計機械お客様ごとに、申し出の回数と原因の内訳、収まるまでの平均の日数、かかった費用の合計を並べる
くり返しの検出機械同じ原因の申し出が半年に三回以上出ているもの、同じお客様から二回以上出ているものに印をつける
伝票との突き合わせ機械一覧の値引きとやり直しの費用の合計と、帳簿の値引き額・材料費を月ごとに並べ、差のある月に印をつける
見直し案の下書き機械印のついた原因について、仕組みを変えて防ぐ・案内の言葉を変える・個別に応じるの候補と理由を並べる
応え方の判断人どの原因に仕組みで応えるか、どのお客様にどこまで応じるか、謝罪と補償の線をどこに引くかを決める

境界線は「並べる」と「決める」の間にあります。機械が出すのは、原因ごとお客様ごとの申し出の並びと、くり返しの印までです。その先の、この申し出は仕組みを変えるべきものか、このお客様との取引を続けるか、という線は人が引きます。

実務5ステップ

実務5ステップ

ステップ1:一年分の申し出の記録を全部洗い出す

直近一年分の日報、口頭の報告を書き留めたメモ、販売サイトのレビューとその返信、謝罪にうかがった記録、やり直しと値引きの伝票を集め、Claude Codeに「お客様からの苦情やクレームを一件ずつ一覧にし、受けた日と収まった日を並べてほしい」と頼みます。やり直しと値引きの伝票から先に拾うのが近道です。誰も記録しなかった申し出も、やり直しの材料費や値引きには必ず跡が残っています。内容が分からないものは、空欄のまま残させます。その空欄が、記録の習慣に穴がある場所を教えてくれます。

ステップ2:一件ごとにまとめ、原因をつける

同じ申し出が、日報では短い一文、伝票では金額、謝罪の記録では収め方と、三つの書き方で残っています。お客様と日付を手がかりに三つを結びつけ、一件の申し出を一行にまとめます。あわせて、品物や仕上がり、納期や時間、説明や案内の食い違い、態度や言葉づかい、請求や金額のように原因をつけます。一件に複数の原因がからんでいる申し出は、主となる原因と、添える原因を分けて書かせます。

ステップ3:原因の向きと、お客様の向きで並べる

一覧ができたら、二つの向きで並べます。原因の向きでは、原因ごとの件数と、収まるまでの平均の日数と、かかった費用を並べ、数が多い原因と、費用が重い原因を分けます。お客様の向きでは、お客様ごとの回数と原因の内訳を並べ、何度も申し出のあるお客様と、一度きりのお客様を分けます。原因の向きで見えるのが仕組みで防げる申し出、お客様の向きで見えるのが個別に応じ方を考える申し出です。

ステップ4:くり返しに印をつけ、応え方の候補を分ける

同じ原因の申し出が半年に三回以上出ているもの、同じお客様から二回以上出ているもの、収まるまでに二週間を超えているものに印をつけさせます。印がついた原因については、申し出が出た日の作業の記録や担当者の予定と並べ、特定の工程や時間帯や担当に偏っていないかを見ます。工程に偏っていれば仕組みを変える候補、説明の食い違いが多ければ案内の言葉を変える候補、特定のお客様に偏っていれば個別に応じ方を決める候補として、理由を書き添えます。

ステップ5:決まりをつくり、月に一度確かめる

ステップ1から4は最初に一度行えば終わりです。その後は、申し出を受けるたびに、その一件を一行ずつ足していきます。決まりは三つで十分です。受けた人が当日中に受けた日・お客様・内容・原因の見立てを短く書き残すこと、収まった日と収め方とかかった費用をあとから必ず書き足すこと、同じ原因が三回続いたら仕組みを見直すことです。月に一度、Claude Codeに「今月の申し出で、同じ原因が続いているものと、収まるまでが長いものを出してほしい」と頼めば、一覧は自然に育っていきます。

頼み方3原則

原則1:苦情やクレームに何を含めるかを、こちらから指定する

「クレームを一覧にして」だけでは、機械は単なる質問や要望や、値切りの交渉まで混ぜてしまうことがあります。不満や不利益の申し出だけを対象にするのか、改善の要望も含めるのか、販売サイトの低い評価をどう扱うかを、最初に言葉で伝えます。含めるものと含めないものを決めるのは人の仕事です。

原則2:原因は記録にある言葉で書かせ、推測させない

日報に「お客様がご不満」としか書かれていない申し出について、機械は商品の種類から「仕上がりの問題」と推測しがちです。原因は日報と伝票と謝罪の記録に書かれている言葉だけを使わせ、書かれていなければ空欄にさせます。空欄の数と場所そのものが、どの受け方のときに原因が書き残されないかを示す材料になります。

原則3:値引きとやり直しの合計を、帳簿と突き合わせる

一覧に並んだ値引きとやり直しの費用の合計が、帳簿の売上の値引き額や材料費の増えた分と月ごとに合っているかを突き合わせさせます。一覧の合計が帳簿より小さい場合、記録に残らなかった申し出があります。大きい場合は、申し出とは別の値引きが混ざっています。差の出どころを探すことが、記録の抜けを見つける近道になります。

つまずきやすい5つの型

型1:大きな申し出だけを見る

一件で大きな損失になった申し出は語り継がれますが、会社の信頼を削っているのは、毎月くり返されている小さな申し出であることが少なくありません。申し出は、一件の大きさではなく、原因ごとの回数と、半年の合計で見ます。小さな申し出の積み重ねは、一覧に並べて初めて見えてきます。

型2:受けた人を責める向きで見る

申し出を受けた人が同じなら、その人の問題という話になりがちです。けれども、その人が店頭に立つ時間帯や受け持つ工程に申し出の原因が集まっている、というだけのことがほとんどです。申し出は、受けた人ではなく、原因と工程と時間帯の向きで見ます。人の向きで見るときは、受けた回数ではなく、収めるまでの日数を見て、支えが要る人を探します。

型3:収まった申し出を、一覧から外す

きれいに収まった申し出は、終わったものとして一覧から外したくなります。けれども、収まったかどうかと、原因が残っているかどうかは別のことです。収まった申し出も一覧に残し、収め方と費用を書いて並べます。外してしまうと、同じ原因が何回めなのかが分からなくなります。

型4:全部を仕組みで防ごうとする

申し出をなくそうとして、すべての原因に確認の手順や書類を増やすと、今度は現場の手間が増えて、別の申し出のもとになります。仕組みを変えるのは、半年に三回以上くり返している原因からです。一度きりの申し出は、その場で誠実に応じて記録に残す方が、会社全体の負担は軽いことが多くあります。

型5:一覧をつくって、応え方を一つも変えない

一覧を眺めて「けっこう言われているな」と納得して終わると、次の月も同じ原因の申し出を初めてのつもりで受けます。月に一度、印のついた原因を一つ選び、現場の人に事情を聞いて、変えたことと結果を一覧に書き足します。書き足した結果が、次の見直しの根拠になります。

業種別の効きどころ

業種効きどころ
製造・加工仕上がりや寸法や納期に関する申し出を製品ごと工程ごとに並べ、特定の工程や特定の材料に申し出が集まっていないかを確かめる
建設・改修工事中の音や汚れ、仕上がり、引き渡し後の不具合の申し出を現場ごとに並べ、職種や協力会社ごとの偏りと、引き渡し前の確認で防げたものを分ける
飲食・小売味や提供時間、品切れ、接客に関する申し出を店舗ごと時間帯ごとに並べ、混む時間帯に集まる申し出と、特定の商品に集まる申し出を分ける
介護・医療ご本人とご家族からの申し出を内容ごとに並べ、説明や案内の食い違いから生じたものと、処置や介助そのものに関するものを分けて、説明の仕方を見直す材料にする
士業・サービス納期や報告の頻度、料金の説明に関する申し出をお客様ごとに並べ、受けるときの説明の仕方で防げるものと、個別の事情で応じ方を変えるものを分ける

どの業種でも共通するのは、受けた人の中に散らばっていた申し出を、原因の向きとお客様の向きという二つの物差しで並べ直すことです。並べ直すと、仕組みを変えて防ぐ申し出と、案内の言葉を変えて防ぐ申し出と、個別に応じ方を決める申し出が分かれて見えてきます。

よくあるご質問

申し出は年に数件しかありませんが、必要ですか

件数が少なくても、原因の向きとお客様の向きで並べると、数件が同じ原因だったと分かることがあります。年に数件というのは記録に残った数で、やり直しと値引きの伝票から拾うと倍以上になる会社も珍しくありません。最初の一覧は半日で終わります。

顧客管理のアプリに記録していますが、それでは足りませんか

顧客管理のアプリは、お客様ごとのやりとりを時系列で残すことは得意です。一方で、原因ごとの回数と費用を並べたり、同じ原因が何か月続いているかを工程や時間帯と並べて比べたりするのは、アプリから出した記録を別に並べ直す必要があります。この記事の手順は、アプリの記録を出発点にして、その並べ直しを機械に任せるものです。

応え方の判断まで機械に任せてよいですか

機械に任せるのは、並べることと、くり返しの印をつけることまでです。どの原因に仕組みで応えるか、どのお客様にどこまで応じるか、謝罪と補償の線をどこに引くかは、仕事の中身や会社の方針で答えが変わるため、人が決めます。法律や契約に関わる判断は、弁護士などの専門家と確かめます。一覧があると、話し合いが短く、具体的になります。

どれくらいの時間がかかりますか

日報と伝票を渡して最初の一覧が出るまでは、件数にもよりますが一時間ほどです。原因の空欄を受けた人に確かめるのに数日、そのあとは申し出を受けるたびに一行足し、月に一度、同じ原因が続いているものと収まるまでが長いものを出させて確かめるだけです。

まとめ

Claude Code導入サポートのご案内

「自社の日報とやり直しの伝票を、この記事の手順で一覧にしてみたい」「どの記録を渡せばよいか分からない」という方向けに、Claude Codeの導入サポートを承っています。

Claude Code導入サポート 税込3,000円

Claude Codeのセットアップから、最初の原因ごと・お客様ごとの申し出一覧づくりまでを一緒に進めます。自社の商品やサービスに合わせた原因の分け方と、頼み方の言葉をその場で整理します。月に一度、同じ原因が続いている申し出と収まるまでが長い申し出を出す運用を回すための、簡単な形をご提案します。

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これまで多くの中小企業や一人社長の方の業務自動化をお手伝いしてきた経験をもとに、苦情やクレームの記録に限らず、日々の事務の中で「並べていないから見えない」「見えないから決められない」仕事を減らすお手伝いをしています。